温泉 湯治
近世になりますと温泉の治癒力が医学的に証明され、それにより湯治場も復活してきました。18世紀になりますと、王侯貴族の湯治旅行が流行り、地方の温泉地は華麗な社交場となったそうです。19世紀の産業革命以降は市民層が主役となるのですが、文化人や芸術家もしばしば訪れるようになり、湯治場に行くことが一種のステータスの証ともなったと言います。
古くからの温泉地へ足を運びますと、宮殿のような建物を目にすることができますが、当時の流行や人びとの願望が建築に反映されたと言われています。川底から直接ポコポコと温泉が湧いているのですが、そのまま流れてしまいますから川に入っても温かくはありません。ところが、少し掘り起こして石で壁を作りますと、そのままそこが湯舟となってオリジナルの露天風呂が出来上がります。
場所によっては、結構熱い湯が出ていますから、川の水を引きこんで温度調整をする必要がありますが、その作業がまた楽しくもあり後の自作露天風呂でくつろぐのが魅力となっています。温泉の中に含まれているガスやイオンなどの化学成分が入浴することにより皮膚から吸収されて、温度や泉質にもよりますが、皮膚や筋肉、細胞、そして神経系などにも作用していきます。温泉の温度によって身体に対する反応は変化してきます。例えば、42度以上の熱い湯では血圧、脈拍、そして体温が上昇して交感神経が活発になります。
胃腸の働きや食欲が抑制されて、身体が引き締まるようになります。37~39度のぬるい湯では、副交感神経が作用し、ゆっくり入浴することにより精神的リラクゼーション効果が得られると言われています。屈斜路湖の和琴半島は、良質の温泉が湧き出る北海道有数の温泉地となっています。この辺一体が和琴温泉と呼ばれていて、観光客にも人気のスポットになっています。和琴半島から少し離れた屈斜路湖畔に佇む温泉旅館、三香温泉があります。こじんまりとした瀟洒な宿ですが、露天風呂の広さを自慢としています。夜は、満天の星空の中で露天風呂を堪能することができます。
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